産業看護師の仕事とは

看護師が働く場所というと医療や介護の現場というのが一般的ですが、企業で働く看護師もいます。その看護師は産業看護師と言われ、企業内にある医務室などで仕事をしています。主に企業で働く従業員の健康管理を主な仕事としているのが特徴です。比較的大きな企業には、医務室や健康管理室があり、医師や看護師が常駐しています。産業看護師の仕事は、企業内健康診断の実施からフィードバックまでです。この他、健康相談や保健指導、そして急病やケガの処置を行うこともあります。

医務室や健康管理室だけではなく、治験を行う企業で治験のサポートを行ったり、治験のモニタリングを行ったりするのも産業看護師の仕事になります。また、医療機器を販売する企業で営業をサポートすることも仕事の一つです。そして、保険会社や製薬会社などのコールセンターで薬やサプリメントについての問い合わせや健康相談に対応する産業看護師もいます。

企業に採用されている産業看護師であれば、休日や待遇についてはその企業に準じたものになります。病棟看護師のように交代勤務もなく、多くの産業看護師は完全週休2日制です。大企業や外資系企業の産業看護師であれば、高額な給料やボーナスが支給されていると考えられており、大変人気の仕事と言えるでしょう。

決まった職場で働いているという看護師のうち、70%が病院勤務で診療所や介護施設が25%ほどなので、約95%が病院や介護施設で働いていることになり、これら以外の場所で働いている看護師がどれだけ少ないかがわかります。産業看護師は0.4%ほどしかいないのではないかと言われており、狭き門と考えられます。